サマリー
◆2021年2月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月差+37.9万人と増加幅が拡大し、失業率は同▲0.1%pt低下の6.2%となった。雇用者数は市場予想を大きく上回った。なお、雇用者数の増分の大半がレジャー・娯楽であり、その他の業種の増加ペースは鈍化した。主要業種で雇用者数が増加したことからまずまずの結果であったといえるが、ペースの再加速には今しばらく時間がかかるだろう。
◆他方、新型コロナウイルスの新規感染者数は減少傾向にあり、ワクチン接種にも進展が見られる。感染収束に向けた動きが加速すれば、企業の採用意欲は高まっていくと考えられる。また、追加的な経済対策の成立も間近となり、雇用環境の改善に追い風といえる。なお、雇用者数を減少させ得る最低賃金の引き上げに関しては、追加的な経済対策から除かれ、議論は別途行われることから雇用環境への悪影響は当面回避できると考えられる。
◆当面の金融政策運営に関しては、2月の雇用統計の結果が与える影響は軽微だろう。FRBスタッフ、FOMC参加者ともに、2021年の景気見通しは加速すると考えており、今回の雇用統計の結果と先行きへの期待は、こうしたFRBスタッフやFOMC参加者の予想を強化するものといえる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米雇用者数は反動増もある中で大幅な伸び
2026年8月米雇用統計:雇用環境は底堅い一方、賃金上昇率は減速
2026年09月07日
-
なぜ米長期債・超長期債利回りは高止まりしているのか?
米国債への資金フローが構造的に変化
2026年09月04日
-
米国経済見通し 中東情勢と金利高止まりが景気の重石に
米・イランは歩み寄りの可能性も、金利高止まりは解決しづらい
2026年08月25日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

