サマリー
FRB(連邦準備制度理事会)による量的緩和の第3弾であるQE3は、2014年10月に終了した。FRBは市場にショックを与えないよう、FOMC(連邦公開市場委員会)の声明文を徐々に修正し、利上げに向けた環境整備を進めている。
米国の労働市場の改善は進み、残る賃金上昇などの課題はばらつきがあって、さらなる改善には、金融政策だけでは対応し難い状況に達しつつあり、政策対応のバトンは議会に引き継がれるべき状況と言えよう。インフレ率は鈍化しているが、原油以外のコモディティ価格も同時期に下落し、過剰流動性の巻き戻しの影響が一部含まれている可能性がある。
利上げに際して、過去の事例から長期金利の急上昇あるいは資産価格急落のリスクがあること、逆に利上げ局面においても長期金利が上昇せずに引き締め効果がもたらされない結果につながることが想定される。海外からの資金を中心に、資金流入と過剰流動性の巻き戻しという両面からの影響が及ぶ可能性がある。FRBは市場動向とバブルリスク、議会動向をにらみながら、利上げを進め保有資産を減らす、という金融政策の正常化を進める必要があろう。

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