サマリー
◆1月28日から29日にかけて開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)で、資産買い入れ規模を縮小することが、2会合連続で決定された。月あたりの購入額がさらに100億ドル減額される。投票権を有する地区連銀総裁が変わったが、反対票はなかった。
◆声明文における景気の現状認識は、悪天候などのかく乱要因はあったが、小幅上方修正された。全般に前向きに評価され、財政問題の後退は明示的に指摘されている。フォワードガイダンスなどに変更はない。
◆QE3縮小過程でのリスクは、金利の上昇など、市場を通じて実体経済に波及する可能性があり、市場がFRBの政策に信認を置くことが第一となる。一定のペースで資産買い入れ規模の縮小を続け、頻繁な変更を必要としないフォワードガイダンスが必要だろう。
◆2014年はFOMC参加者の顔ぶれが大幅に変わり、イエレン副議長の後任や複数の理事がオバマ大統領の指名を受けた。早期に承認されて、フォワードガイダンスの変更に関わることが求められる。承認に向けた過程での意見表明も注目されよう。
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