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バランスシート調整後の米国家計

資金調達の積極化の可能性と今後の負担増への備えが課題

2013年12月19日

政策調査部 主任研究員 土屋 貴裕

サマリー

◆FRBの資金循環統計によれば、2013年7-9月期の家計は住宅ローン残高を増やした。所得が増加したことで、所得対比の住宅ローン残高と利払い負担は増えず、無理のないローン残高の増加だろう。家計のバランスシート調整はマクロ的には終了に近い。


◆価格上昇に伴う住宅資産価値の増大によって、住宅ローン圧縮の必要性も低下している。家計の資金調達姿勢が前向きに転じている可能性があり、企業部門も資金調達主体に転じる可能性と合わせて考えると、住宅以外の個人消費や企業活動の活発化が期待される。


◆住宅ローン以外の負債も増加しているが、野放図な姿勢ではない。だが、税負担は増しており、増加が予想される将来の社会保障負担をどうするか、という中長期の財政構造改革の必要性が示唆される。


◆住宅を保有していない家計は住宅価格上昇の恩恵を受けず、また税負担が増加する可能性を踏まえると、所得の拡大が必要となる。積極的な姿勢が出てきた可能性のある企業を、政策などで後押しできるか否かが、バランスシート調整終了後の個人消費や住宅投資の帰趨を左右するだろう。

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