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再び水面下に沈んだ米住宅需要のこれから

供給増により住宅市場は緩やかな回復軌道に復する見込み

2013年11月06日

笠原 滝平

政策調査部 主席研究員 土屋 貴裕

サマリー

◆FRBの融資担当者調査によれば、足下の住宅ローン需要の低下が見られた。新築・中古住宅販売の増勢にも陰りが見られ、住宅市場の腰折れが懸念する見方もある。


◆住宅取得可能指数は住宅ローン金利や住宅価格の上昇によって低下している。特に、家計所得の増加ペースが伸び悩む中、住宅価格の上昇ペースが速すぎることが、住宅需要を抑制している原因だと考えられる。


◆ただし、米国は人口が増え続けている国で、世帯数も増加しており、住宅需要の下支えになっているだろう。また、Fannie Maeの調査によれば、住居を変える場合、賃貸を選ぶ割合より購入を選ぶ割合の方が大きく、かつ購入派が増加している。


◆住宅需要の弱含みは、供給力不足による住宅価格の上昇ペースが速すぎたことなどが考えられる。住宅ローン金利の大幅な低下などによって喚起された住宅需要に対して、中古住宅市場では、価格先高感による売り惜しみ、新規の住宅建設では、熟練労働者の不足などが、供給体制の制約となってきた可能性が指摘できる。


◆新規の住宅建設も徐々に進み、供給増によって価格上昇圧力は緩和され、中古住宅の売却が進むだろう。潜在需要を満たす住宅供給は増える見込みで、需給バランスが回復し、今後の住宅市場は緩やかな回復軌道に復することを想定している。

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