サマリー
◆2013年8月の非農業雇用者数は7月から増加幅が拡大した。しかし、過去2ヵ月分のデータが大幅に下方修正されたため、前月差の6ヵ月平均は16万人程度と、雇用の改善ペースが鈍化した可能性がある。
◆業種別に見ると、これまで雇用者数の増加を牽引してきた民間サービス部門で増加ペースの鈍化が見られた。また、販売が好調な自動車関連を除く製造業では引き続き雇用の吸収力が弱いと判断できよう。
◆失業率は7.3%と7月から低下したが、その要因は前向きに評価できるものではない。就職を諦めた者の増加が失業率低下の主因であり、就業者数も5ヵ月ぶりに減少した。会社都合の失業者数の増加など、ネガティブな内容が散見された。時間当たり賃金の増加など前向きに評価できる側面もあるが、雇用環境は強弱入り混じる内容であった。
◆金融政策を考える上では、8月の雇用統計は慎重な判断を求める内容であったとみられる。9月FOMCでの資産買い入れ規模縮小開始がコンセンサスになりつつあったが、8月の結果はその時期を後押しするものではないだろう。大和総研では引き続き12月FOMCでの縮小開始決定を見込むが、仮に9月FOMCで決定された場合でも、その縮小規模は小さなものにとどまるだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米国経済見通し 停戦合意で適温経済へ
原油価格の下落はインフレ圧力を抑制、実質可処分所得を押し上げ
2026年06月23日
-
FOMC ウォーシュ新議長が初登板
FRB改革で先行きの金融政策運営は一層不透明に
2026年06月18日
-
米国政府はなぜ最先端AIを停止させたのか
最先端AIモデルへの輸出規制措置が示すAI統治の転換点
2026年06月17日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

