不透明感が漂うインフレとの戦い

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2024年02月26日

  • 経済調査部 シニアエコノミスト 佐藤 光

サマリー

わが国では、春闘の時期を迎えて賃上げが話題となっている。昨年の春闘での賃金上昇率は30年ぶりの高水準を記録したが、今年はそれを上回る意向を政労使いずれもが表明している。未だに実質賃金の伸びがマイナスであり、緩和的な金融政策が続いているわが国では、賃上げを起点とするインフレへの警戒感はあまり強くないとみられる。また、世界的にも、IMFは1月の世界経済見通し改訂において「ディスインフレと着実な成長に伴い、ハードランディング(略)となる可能性が低下し、世界経済成長に対するリスクは概ね均衡がとれている」としていた。

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