サマリー
◆経済見通しを改訂:2011年1-3月期GDP二次速報を受け、2011-12年度の成長率見通しを改訂した。改訂後の実質GDP予想は2011年度が前年度比▲0.3%(前回予想:同▲0.3%)、2012年度が同+3.4%(同:同+3.4%)である。日本経済は、当面下振れ圧力の強い状態が続くものの、2011年度下期以降は、復興需要に支えられて回復軌道を辿る見通しだ。
◆東日本大震災が日本経済に与える影響:東日本大震災は、基本的に3つのルートを通じて2011年度の実質GDPを1.2%程度押し下げる。当社のメインシナリオでは、(1)サプライチェーンの寸断による生産減(2011年度の実質GDPの押し下げ幅:▲0.6%)、(2)電力不足による生産減(同:▲0.1%)、(3)消費者マインド悪化等による個人消費の下振れ(同:▲0.5%)、という3要因を織り込んでいる。他方で、2011年7-9月以降は、復興需要が実質GDPを下支えする見通しである。現時点では、2011~2015年度にかけて、復興需要が実質GDPの水準を平均+0.8%ずつ下支えする展開を想定している。さらに、2011年1-3月期の実質GDP成長率が下振れし、震災発生前の当社予想と比べ、所謂「成長率のゲタ」が0.9%ポイント低下したことを勘案すると、東日本大震災による、2011年度の実質GDP成長率に対する押し下げ幅は▲1.4%程度と見られる。
◆東日本大震災後の日本経済の構造変化と今後の政策課題:今回のレポートでは、東日本大震災後の日本経済の構造変化と今後の政策課題について考察した。東日本大震災の発生を受け、日本経済を取り巻く環境は、(1)財政赤字の拡大、(2)経常黒字の縮小、(3)「円高」から「円安」、(4)「デフレ」から「インフレ(若しくは『スタグフレーション』)」、(5)長期金利は「低下」から「上昇」、という5つの構造変化を起こす可能性がある。今回の震災の様な「供給ショック」が起きた際に最も警戒すべきは、「クラウディングアウト(大量の国債発行により金利が上昇し、民間の経済活動が抑制されてしまうこと)」の発生である。今後、政策面では、(1)経済の「供給サイド」の政策(電力不足問題の解決、規制緩和、法人税減税、環太平洋経済連携協定への参加等)と、(2)「財政規律」の維持が、従来以上に重要となろう。
◆東日本大震災が日本経済に与える影響:東日本大震災は、基本的に3つのルートを通じて2011年度の実質GDPを1.2%程度押し下げる。当社のメインシナリオでは、(1)サプライチェーンの寸断による生産減(2011年度の実質GDPの押し下げ幅:▲0.6%)、(2)電力不足による生産減(同:▲0.1%)、(3)消費者マインド悪化等による個人消費の下振れ(同:▲0.5%)、という3要因を織り込んでいる。他方で、2011年7-9月以降は、復興需要が実質GDPを下支えする見通しである。現時点では、2011~2015年度にかけて、復興需要が実質GDPの水準を平均+0.8%ずつ下支えする展開を想定している。さらに、2011年1-3月期の実質GDP成長率が下振れし、震災発生前の当社予想と比べ、所謂「成長率のゲタ」が0.9%ポイント低下したことを勘案すると、東日本大震災による、2011年度の実質GDP成長率に対する押し下げ幅は▲1.4%程度と見られる。
◆東日本大震災後の日本経済の構造変化と今後の政策課題:今回のレポートでは、東日本大震災後の日本経済の構造変化と今後の政策課題について考察した。東日本大震災の発生を受け、日本経済を取り巻く環境は、(1)財政赤字の拡大、(2)経常黒字の縮小、(3)「円高」から「円安」、(4)「デフレ」から「インフレ(若しくは『スタグフレーション』)」、(5)長期金利は「低下」から「上昇」、という5つの構造変化を起こす可能性がある。今回の震災の様な「供給ショック」が起きた際に最も警戒すべきは、「クラウディングアウト(大量の国債発行により金利が上昇し、民間の経済活動が抑制されてしまうこと)」の発生である。今後、政策面では、(1)経済の「供給サイド」の政策(電力不足問題の解決、規制緩和、法人税減税、環太平洋経済連携協定への参加等)と、(2)「財政規律」の維持が、従来以上に重要となろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
日本経済見通し:2026年7月
高市政権初の「骨太方針」を読む
2026年07月24日
-
主要国経済Outlook 2026年7月号(No.476)
経済見通し:世界、日本、米国、欧州、中国
2026年06月24日
-
地政学的緊張が促すAI開発競争
2026年06月24日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
-
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
-
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
-
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中国経済見通し:泥沼化する不動産不況
低迷する内需。財政出動・さらなる金融緩和への期待が高まる
2026年06月22日
ナフサ問題がもたらす日本経済の不安要素
物価上昇は避けられず、供給不足が生じればさらなる経済下押しも
2026年06月15日
第229回日本経済予測(改訂版)
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年06月08日
「成長投資ガイダンス」の解釈とその活用法
資本コストを上回る資本収益性の確保は価値創造(EP)の前提条件
2026年06月17日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日

