サマリー
◆3月の完全失業率(季節調整値)は2.5%と前月から上昇した。ただし、1月まで4カ月連続で2.5%だったことに鑑みれば、横ばい圏での推移が続いていると評価できよう。失業者数が2カ月ぶりに増加した一方、就業者数は2カ月連続で減少した。
◆3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.26倍(前月差+0.02pt)、新規求人倍率は2.32倍(同+0.02pt)へと上昇した。いずれも2023年以降低下傾向にあったが、2024年央から横ばい圏で推移し、足元では持ち直しの兆しが見られる。
◆先行きの雇用環境は堅調に推移するとみられるものの、米トランプ政権による関税政策の動向や、その企業収益への影響がリスク要因となる。現時点では雇用環境に大きな変化は見られないものの、輸出の減少に伴う企業収益の悪化などから採用活動が抑制され、労働需給が緩和する可能性には注意が必要だ。
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