サマリー
◆2021年10月の全国コアCPI(除く生鮮食品)は前年比+0.1%と、上昇率は前月から横ばいであった。エネルギーを中心とした非耐久消費財が全体を押し上げる一方、サービスが下押しする、という構図が続いている。足元のコアCPIを下支えしている主因がエネルギーである点を差し引いてみれば、物価の基調は全体としては足踏み状態にあるといえよう。
◆10月のコアCPIの前年比変化率の内訳を見ると、非耐久消費財、特に「電気代」や「都市ガス代」といったエネルギー関連が全体を押し上げた。一方、足元の主要な下押し要因であるサービスでは、前月に比べ更に下押し圧力が強まった。「通信料(携帯電話)」による下押し圧力の増大が、「宿泊料」による押し上げ圧力の増大を上回ったことが主因だ。
◆コアCPIの前年比変化率は、様々な要因が混在しつつも、緩やかな上昇を続けるとみている。当面の上昇要因としては、商品市況の高騰を受けた企業の生産コスト上昇が販売価格に転嫁されることが挙げられる。一方マクロの需給バランスの回復の鈍さや、携帯電話通信料引き下げの影響、Go Toトラベル事業の再開が下押し要因となろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年3月全国消費者物価
中東情勢を背景にガソリン等の価格が上昇しコアCPI上昇率は拡大
2026年04月24日
-
フィジカルAIの社会実装に向けた課題
安全・品質・責任分界といった非技術的な点がボトルネックに
2026年04月24日
-
人手不足の実相とそれを解決する四つの課題
『大和総研調査季報』2026年春季号(Vol.62)掲載
2026年04月24日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日

