サマリー
◆持続的な経済成長の実現にはR&D投資を通じた生産性の向上が不可欠である。国内企業を対象にパネルデータ分析を行ったところ、R&D投資は日本の生産性向上にプラスの効果をもたらしてきたことが示唆される。
◆コロナ禍による景気悪化は遅行的にR&D投資を減少させることが予想される。先行研究によれば、景気後退期には企業を取り巻く金融環境がR&D投資に影響を与える。この点、政府と日本銀行は大規模な資金繰り支援策を実施しているため、R&D投資の大幅な減少は避けられるとみられる。
◆日本のR&D投資の構造的な課題は、投資の効率性が国際的にみて低いことである。背景の一つには、オープンイノベーションが十分でないことがある。日本企業のオープンイノベーションの障壁としては、経営層がその意義や目的を理解していないこと、専用の部署が設置されていないこと、人員や予算が十分に確保されていないことが指摘されている。このような課題を解決し、オープンイノベーションの成功事例を増加させれば、日本社会全体でその意義が広く認識され、多くの企業で導入が進むだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年1月機械受注
製造業の反動減などにより、船電除く民需は2カ月ぶりに減少
2026年03月19日
-
2026年2月貿易統計
春節の影響で輸出数量は減少、今後は中東リスクが懸念材料に
2026年03月18日
-
2026年3月日銀短観予想
製造業の業況は改善見込みも、中東情勢の緊迫化で先行きは悪化へ
2026年03月18日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
-
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
-
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
-
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
理系進路選択に対する男女差の要因分析
女性の理系人材を増やすには、より早期段階での介入や対応が必要
2026年02月06日
2026年の東証改革の方針
上場会社の質の向上と新陳代謝を促進する市場機能の強化
2026年02月02日
高市政権の財政政策は更なる円安を招くのか
財政支出の拡大ショックは翌年の円安に繋がる
2025年12月18日
第228回日本経済予測
第2次高市政権の重点政策、どう進めるか①外国人労働者受け入れ、②消費減税/成長・危機管理投資、を検証
2026年02月20日

