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2020年12月日銀短観

業況判断DIは幅広い業種で改善するも、先行きには注意

2020年12月14日

経済調査部 エコノミスト 山口 茜

サマリー

◆12月の日銀短観では、大企業製造業の業況判断DI(最近)は▲10%pt(前回差+17%pt)、大企業非製造業では▲5%pt(同+7%pt)と、いずれも9月の前回調査から改善し、市場予想を上回った。国内外で景気の回復基調が継続していることなどを受け、幅広い業種で事業環境が改善した。ただしDIの水準に注目すると、製造業、非製造業ともにコロナショック前(19年12月調査)を下回る。

◆業況判断DI(先行き)は、大企業製造業が▲8%pt(今回差+2%pt)、大企業非製造業が▲6%pt(同▲1%pt)である。足元で新型コロナウイルス感染拡大が深刻化しているが、その影響を強く受ける「宿泊・飲食サービス」、「対個人サービス」で改善が見込まれている点には注意が必要である。今回調査の回収基準日は11月27日であり、足元の感染状況が十分に反映されていない可能性がある。

◆2020年度の設備投資計画(全規模全産業、含む土地、ソフトウェアと研究開発投資額は含まない)は前年度比▲3.9%と、前回調査(同▲2.7%)から下方修正された。通常、12月日銀短観の設備投資計画では上方修正されるという統計上のクセがあるものの、今回は異なるパターンとなった。企業規模別に見ると、とりわけ大企業の設備投資計画が下方修正された。中小企業では例年通り上方修正されたものの、修正幅は例年より小幅に留まった。感染拡大が長期化する中、企業の設備投資に対する慎重姿勢が継続していると考えられる。

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