サマリー
◆4月1日に公表予定の2019年3月日銀短観において、大企業製造業の業況判断DI(最近)は10%pt(前回調査からの変化幅:▲9pt)、大企業非製造業の業況判断DI(最近)は20%pt(同:▲4pt)と予想した。日本企業の業況感は、2017年末から2018年前半にピークをつけたのち、現在に至るまで悪化傾向が続いている。
◆前回調査(2018年12月)からの悪化は、主に①中国向けを中心とした輸出の大幅な減少と、②原油価格の再上昇などに伴う交易条件の悪化による部分が大きいとみられる。こうした悪材料が強く反映されるであろう「はん用機械」、「生産用機械」、「石油・石炭製品」などの大企業製造業の業況判断DIが比較的大幅に低下すると見込んでいる。大企業非製造業では、「運輸・郵便」、「電気・ガス」などを中心に、交易条件の悪化が強く作用する業種を中心に業況判断DIの低下を見込んでいる。
◆2018年度の設備投資計画(全規模全産業、含む土地、ソフトウェアと研究開発投資額は含まない)は前年度比+7.2%と、前回の12月短観(同+10.4%)から下方修正されると予想した。高水準の企業収益を背景として設備投資計画そのものは強かった一方、グロ—バル金融市場の動揺や中国を中心とした世界経済の減速、そして資本財供給能力の限界などの問題から、例年の修正パターンよりも若干低い水準での着地を予想した。それでもなお、設備投資の伸び率はリーマン・ショック以降で最も高い結果となる。
◆2019年度の設備投資計画(全規模全産業)は前年度比▲3.9%を予想する。日本経済・世界経済の不透明性が高まる中、きわめて好調だった2017年度初頭、2018年度初頭の設備投資計画に比べると、2019年度初頭の設備投資計画は若干慎重な数値に着地するとみている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
インフレに負けない資産形成と消費拡大に向けて
金融リテラシー向上、将来不安軽減、中古住宅市場活性化等で資産効果を引き上げ
2026年08月27日
-
AI活用で日本経済はどう変わるのか?
AI活用推進による成長力強化は労働市場への悪影響の抑制とともに
2026年08月26日
-
変化する新卒採用の実態と展望
①早期化・長期化、②ジョブ型採用、③AIの普及の影響を考える
2026年08月25日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
-
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
-
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
-
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日

