サマリー
◆1月の機械受注(船舶・電力を除く民需)は、前月比▲5.4%と3ヶ月連続で減少した。機械受注(同)は、2017年中ごろから上昇基調にあったものの、足下ではピークアウトしている。
◆製造業は前月比▲1.9%と3ヶ月連続で減少した。製造業のトレンドは、2018年半ばまでは、堅調な推移であったものの、足下ではピークアウトしている。単月の動きを業種別に見ると、電気機械や、情報通信機械などが全体を押し下げた。他方、非製造業(船電除く)は同▲8.0%と4ヶ月ぶりに減少した。2018年10月~12月に堅調に推移していた反動とみられる。
◆外需は前月比▲18.1%と2ヶ月連続で大幅に減少した。外需は2017年半ばごろからすでに減少傾向である。なお11日に公表された2月工作機械受注(日本工作機械工業会)の前年比はマイナス幅を大幅に拡大(1月:前年比▲20.4%⇒2月:同▲29.8%)しており、底打ちの兆しは見えない。報道等から個別企業のコメントを見ると、依然として中国における設備投資の様子見が影響しているようだ。
◆先行きの機械受注は、足踏みが続く一方底堅い推移を予想する。外需は世界経済の減速によって弱い動きが続くが、相対的に輸出依存度の低い中堅、中小製造業や非製造業など内需において人手不足に対応するための省人化投資などの底堅い需要があるものとみている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年5月全国消費者物価
米価格の上昇が他の食料品や外食など関連品目の価格にも波及
2025年06月20日
-
2025年5月貿易統計
輸出数量は横ばい圏を維持も、円高効果等で輸出額は8カ月ぶりに減少
2025年06月18日
-
2025年4月機械受注
民需(船電除く)は減少し、コンセンサス通りの結果だった
2025年06月18日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本経済見通し:2025年4月
足元の「トランプ関税」の動きを踏まえ、実質GDP見通しなどを改訂
2025年04月23日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
-
「反DEI」にいかに立ち向かうか
米国における「DEIバックラッシュ」の展開と日本企業への示唆
2025年05月13日
-
中国:関税115%引き下げ、後は厳しい交渉へ
追加関税による実質GDP押し下げ幅は2.91%→1.10%に縮小
2025年05月13日
日本経済見通し:2025年4月
足元の「トランプ関税」の動きを踏まえ、実質GDP見通しなどを改訂
2025年04月23日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
「反DEI」にいかに立ち向かうか
米国における「DEIバックラッシュ」の展開と日本企業への示唆
2025年05月13日
中国:関税115%引き下げ、後は厳しい交渉へ
追加関税による実質GDP押し下げ幅は2.91%→1.10%に縮小
2025年05月13日