2019年1月機械受注
非製造業の反動減が全体を下押し
2019年03月13日
サマリー
◆1月の機械受注(船舶・電力を除く民需)は、前月比▲5.4%と3ヶ月連続で減少した。機械受注(同)は、2017年中ごろから上昇基調にあったものの、足下ではピークアウトしている。
◆製造業は前月比▲1.9%と3ヶ月連続で減少した。製造業のトレンドは、2018年半ばまでは、堅調な推移であったものの、足下ではピークアウトしている。単月の動きを業種別に見ると、電気機械や、情報通信機械などが全体を押し下げた。他方、非製造業(船電除く)は同▲8.0%と4ヶ月ぶりに減少した。2018年10月~12月に堅調に推移していた反動とみられる。
◆外需は前月比▲18.1%と2ヶ月連続で大幅に減少した。外需は2017年半ばごろからすでに減少傾向である。なお11日に公表された2月工作機械受注(日本工作機械工業会)の前年比はマイナス幅を大幅に拡大(1月:前年比▲20.4%⇒2月:同▲29.8%)しており、底打ちの兆しは見えない。報道等から個別企業のコメントを見ると、依然として中国における設備投資の様子見が影響しているようだ。
◆先行きの機械受注は、足踏みが続く一方底堅い推移を予想する。外需は世界経済の減速によって弱い動きが続くが、相対的に輸出依存度の低い中堅、中小製造業や非製造業など内需において人手不足に対応するための省人化投資などの底堅い需要があるものとみている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
-
2021年01月25日
2021年のASEAN5経済見通し
景気回復は年後半に加速。懸念が多いタイとフィリピン。
-
2021年01月25日
税金読本(16-2)税務署への財産債務の申告と国外転出時みなし譲渡益課税
-
2021年01月22日
金融商品の評価
金融商品の価値はどのように算定するのか?
-
2021年01月22日
2020年12月全国消費者物価
コアCPI変化率は約10年ぶりに▲1%台まで下落幅が拡大
-
2021年01月25日
拝啓、ジョー・バイデン殿
よく読まれているリサーチレポート
-
2020年12月17日
2021年の日本経済見通し
+2%超の成長を見込むも感染状況次第で上下に大きく振れる可能性
-
2020年12月01日
2020年10月雇用統計
有効求人倍率が1年半ぶりに上昇
-
2020年11月20日
日本経済見通し:2020年11月
経済見通しを改訂/景気回復が続くも、感染爆発懸念は強まる
-
2020年08月14日
来春に改訂されるCGコードの論点
東証再編時における市場選択の観点からも要注目
-
2020年10月15日
緊急事態宣言解除後の地域別観光動向/Go To トラベルキャンペーンのインパクト試算
ローカルツーリズムが回復に寄与するも、依然厳しい状況が続く