2018年1月消費統計

個人消費は底堅い推移

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2018年03月09日

  • 経済調査部 研究員 廣野 洋太
  • 小林 俊介

サマリー

◆2018年1月の家計調査では、大雪や生鮮野菜・エネルギーの価格高騰などマイナス要因があったものの、総じて堅調な結果であった。一方、供給側の商業動態統計は前月比マイナスとなっているが、商業動態統計には含まれないサービス関連の消費が家計調査で好調であった。さらに、CTIマクロの実質個人消費では前月比プラスが維持されていることを踏まえれば、実質個人消費は底堅い推移であったとみられる。

◆2018年1月の家計調査によると、実質消費支出は季節調整済み前月比+2.8%と2ヶ月ぶりに増加した。実質消費支出は、均してみればほぼ横ばいの推移を続けている。実質消費支出の動きを費目別に見ると、10大費目中7費目が前月から増加した。「住居」(同+17.0%)、「食料」(同+2.2%)、「教養娯楽」(同+4.4%)が全体を押し上げた一方、「教育」(同▲4.0%)と「光熱・水道」(同▲2.1%)が、押し下げに寄与した。

◆2018年1月の商業動態統計を見ると、名目小売販売額は前月比▲1.8%と3ヶ月ぶりに減少した。ただし、名目小売販売額は、均してみれば回復傾向が続いている。業種別に見ると、「織物・衣服・身の回り品小売業」(同▲7.8%)、「自動車小売業」(同▲8.4%)が全体を押し下げた。

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