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2017年12月日銀短観

大企業製造業の業況感が2006年12月以来の水準まで改善

2017年12月15日

金融調査部 主任研究員 長内 智

小林 俊介

サマリー

◆12月日銀短観では、製造業と非製造業で業況感がまちまちの結果となったものの、業況判断DIの水準などを総合的に勘案すると、日本企業のセンチメントはかなり良好な状況が続いていると評価できる。特に、円安や輸出の改善を背景に製造業の業況感が一段と改善した点が注目される。当社は、日本経済は緩やかな成長を続けているとみており、12月日銀短観の結果も総じて当社の見方に沿った内容だと評価できる。


◆大企業製造業の「業況判断DI(最近)」は+25%ptと前回(+22%pt)から改善し、市場コンセンサス(+24%pt)を上回った。海外経済の回復が続く下で輸出と生産の増加傾向が続いていることや、為替レートが円安方向に振れたことがプラスに作用して、5四半期連続の改善となった。大企業非製造業の「業況判断DI(最近)」は+23%ptと前回(+23%pt)から横ばいとなり、市場コンセンサス(+24%pt)を小幅に下回った。


◆全規模全産業の2017年度の「設備投資計画(土地投資額を含む、ソフトウェア投資額と研究開発投資額は含まない)」は、前年度比+6.3%となり、市場コンセンサス(同+5.5%)を上回った。大企業を業種別に見ると、製造業の2017年度設備投資計画が同+10.2%、非製造業が同+5.8%となった。大企業全産業で見ると、概ね過去の修正パターン並みだと評価できる。


◆全規模の雇用人員判断DI(最近)は、製造業と非製造業のいずれも低下(需給の引き締まり)し、企業の人手不足感が強まった。先行きについても、中小企業を中心に両業種が低下(需給の引き締まり)しており、労働需給は一層タイト化する見通しである。労働需給のタイト化は景気が良いことの裏返しでもあるが、一部業種では人手を確保することが困難な状況に直面しており、こうした労働供給制約の問題が今後の景気回復の重石になる可能性が指摘できる。

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