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2017年6月日銀短観

想定通りに業況感の改善が鮮明化、政策面への影響は限定的

2017年07月03日

金融調査部 主任研究員 長内 智

小林 俊介

サマリー

◆6月日銀短観では、製造業・非製造業と規模を問わずに業況感が改善した点が注目される。先行きの業況感に対して企業は慎重姿勢を維持しているものの、足下の経済・金融環境を踏まえると、過度な懸念は不要だと考えている。当社は、日本経済は緩やかに改善しているとみており、6月日銀短観の結果も総じて当社の見方に沿った内容だと評価できる。


◆大企業製造業の「業況判断DI(最近)」は+17%ptと前回(+12%pt)から改善し、市場コンセンサス(+15%pt)を上回った。海外経済の回復が続く中で、為替レートが2016年11月以降に円安方向に振れた効果が続いていることなどがプラスに作用し、3四半期連続の改善となった。大企業非製造業の「業況判断DI(最近)」は+23%ptと前回調査(+20%pt)から改善し、市場コンセンサス(+23%pt)通りとなった。


◆全規模全産業の2017年度の「設備投資計画(含む土地、除くソフトウェア)」は、前年度比+2.9%と増加する計画となり、市場コンセンサス(同+3.9%)を下回った。また、前回調査から公表が開始された研究開発投資額の修正状況について注目されていたが、大企業全産業は小幅ながら下方修正された。引き続き、今後の修正パターンについて慎重に見極める必要があるだろう。


◆全規模の雇用人員判断DI(最近)は、製造業が横ばい、非製造業が小幅ながら上昇(需給の緩和)となった。ただし、水準で見ると、依然として雇用は大幅な「不足超」の状況で推移しており、企業の人手不足感は強い。さらに、先行きについては、製造業・非製造業と規模を問わずに低下(需給の引き締まり)しており、労働需給が一層タイト化する見通しである。

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