3月消費統計

実質消費支出は3ヶ月ぶりに減少、消費は弱い状況が継続

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2017年04月28日

  • 経済調査部 研究員 廣野 洋太
  • 小林 俊介

サマリー

◆2017年3月の家計調査によると、実質消費支出は季節調整済み前月比▲2.0%と3ヶ月ぶりに減少した。また、振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)も同▲2.9%と3ヶ月ぶりに減少した。


◆実質消費支出の動きを費目別に見ると、10大費目中6費目が前月から増加した。増加した費目は、「教養娯楽」(前月比+6.7%)、「被服及び履物」(同+4.5%)、「住居」(同+2.2%)、「光熱・水道」(同+1.8%)、「交通・通信」(同+0.8%)、「食料」(同+0.1%)であった。一方で、「諸雑費」(前月比▲13.2%)、「教育」(同▲18.8%)、「保健医療」(同▲6.1%)、「家具・家事用品」(同▲7.2%)の4費目が前月から大幅な減少となっており、全体を押し下げたものと思われる。


◆2017年3月の商業動態統計を見ると、名目小売販売額は季節調整済み前月比+0.2%であった。名目小売販売額は3ヶ月連続で増加しており、均してみても2016年夏ごろからの拡大傾向が継続している。


◆名目小売販売額の内訳を見ると、「飲食料品小売業」(前月比+1.3%)、「機械器具小売業」(同+8.2%)、「その他小売業」(同+0.4%)が前月から増加した。一方、前月から減少したのは「織物・衣服・身の回り品小売業」(前月比▲5.0%)、「自動車小売業」(同▲0.7%)であった。

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