サマリー
◆2016年8月の家計調査によると、実質消費支出は季節調整済み前月比▲3.7%と2ヶ月ぶりに減少した。一方、振れの大きい住居や自動車などを除いた実質消費支出(除く住居等)は同▲2.3%と3ヶ月ぶりに減少した。
◆実質消費支出の動きを費目別に見ると、「住居」(前月比▲26.1%)、「諸雑費」(同▲6.6%)、「家具・家事用品」(同▲8.8%)などが前月から減少した一方、「保健医療」(同+4.4%)と「光熱・水道」(同+0.7%)が増加した。
◆先行きの個人消費は、横ばい圏での推移を予想する。労働需給がタイトな状況にある中、非製造業を中心とした労働需要の高まりから雇用者数が継続的に増加しており、マクロの賃金が押し上げられている。加えて、消費者物価上昇率は当面前年比マイナス圏で推移すると予想され、物価の影響を取り除いた実質賃金が底堅く推移するとみられることも個人消費を下支えしよう。一方、先行きの個人消費に関するリスク要因として、このところの平均消費性向の急低下が挙げられる。消費税増税の延期決定や、円高の進行などを背景とした企業収益の減少といった状況を受けて日本経済の先行き不透明感が強まる中、家計が不要不急の消費を抑制し、増加した収入の多くを貯蓄に回している可能性が指摘できる。
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