サマリー
「人手不足」が話題に上ることが多くなったが、現在の状況を見ると、経済全体としては人手不足には陥っていない。部分的には非製造業、とりわけ建設業や、パートタイムをはじめとする非正規雇用など、一部の業種と雇用形態で人手不足感が強い。
雇用形態別の状況を詳しく見ると、パートタイムの求人数は増加傾向にあり、パートタイム比率は上昇を続けている。この背景には、正規雇用で働いていた男性が離職後に正規の仕事を見つけられずに、やむを得ず非正規化していることが背景にある。しかし、医療、介護などの分野では、パートタイムだけでなく、正社員への労働需要も高まりつつあり、今後、こういった傾向が他の業種にも広まれば、男性の望まざる非正規化は食い止められると考えられる。
様々な形態の局所的な人手不足が、どの程度雇用のミスマッチを生んでいるのかを定量的に考察するために、ミスマッチ指標を計算すると、ここ数年はおおむね横ばいの動きとなっている。これらを総合すると、現状では人手不足は一部の職種と業種に限られており、経済全体への影響は深刻なものとはなっていない。

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