サマリー
◆2014年7-9月期GDP(一次速報)の結果を反映して大和総研が試算した同期のGDPギャップは▲2.7%となり、4-6月期の▲2.2%からマイナス幅が0.5%pt拡大した。これは、企業の在庫調整の動きが強まったことや消費税率引き上げ後の反動減の影響が長引いたことで、実質GDP成長率が予想外に2四半期連続のマイナスとなり、潜在GDP成長率を大きく下回ったためである。大和総研の試算結果を基にすると、内閣府が近日中に公表する2014年7-9月期のGDPギャップは▲2.6%程度になると予想される。
◆GDPギャップは、①資本投入要因、②労働投入要因、③TFP(全要素生産性)要因、の3つに分解ができる。今回は、全ての要因が小幅ながらも押し下げに寄与した結果、GDPギャップのマイナス幅が拡大した。先行きの日本経済について、当社の基本シナリオでは、個人消費の回復が続き、設備投資が増加に転じる中で、緩やかに持ち直すと考えている。このため、GDPギャップのマイナス幅も10-12月期以降、徐々に縮小に向かうことを想定している。
◆GDPギャップのマイナス幅拡大に加えて、「デフレ脱却」に関連する各種指標を勘案すると、わが国では、デフレ脱却に向けた動きが足踏みをしていると評価する。今後の注目点は、日本銀行が10月末に決定した「量的・質的金融緩和」拡大の効果だ。日本銀行の一段の追加緩和策が、家計の期待インフレの下支え、為替レートの減価、資産価格の上昇等を通じて、消費者物価に及ぼす影響については引き続き慎重に見極める必要があろう。
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