金融機関からの融資に際し「経営者保証改革プログラム」では何が求められているのか

経営者保証に関するガイドラインに沿った融資が求められる点は不変

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サマリー

◆政府が進めているスタートアップ育成策に関連し、経営者の個人保証(経営者保証)の在り方の見直しが進んでいる。その一環として、金融庁の監督指針改正などを含む「経営者保証改革プログラム」が策定され、金融機関が経営者保証を徴求する際の手続きが厳格化された。

◆この改革は、様々な企業に対する様々な場面での融資に影響を与え得る。ターゲット層である「スタートアップ」に比べ、実際にこの経営者保証徴求手続きの見直しの対象となり得る層は幅広い可能性が高い。

◆この改革プログラムによって金融機関・融資先となる企業に求められていることは、引き続き「経営者保証に関するガイドライン」(全国銀行協会)に沿った適切な対応を行うことだといえる。企業が経営者保証を提供しない融資を希望する場合は、同ガイドラインに定められた「法人と経営者との関係の明確な区分・分離」(p.4)などの対応を取るよう努める必要がある一方、金融機関もスタートアップに向けた融資か否かにかかわらず、同ガイドラインに沿わない融資を避ける必要性があることに変わりはない。

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