2021年10月08日
サマリー
◆日本銀行から全国企業短期経済観測調査(短観)の2021年9月調査結果が発表された。企業金融関連DI(全規模・全産業)に関して、資金繰り判断DI(前回調査:11%pt)、金融機関の貸出態度判断DI(前回調査:18%pt)、借入金利水準判断DI(前回調査:0%pt)はいずれも前回と同水準であったほか、借入金利水準判断DI(先行き)は前回調査から1%pt低下し4%ptとなった。今回の短観の企業金融関連DIに関しては、全体として前回調査から大きな変化が見られなかった。
◆宿泊業、飲食サービス業に関して、資金繰り支援の積極的な利用を背景に企業経営の安全性を示す自己資本比率が足元で悪化傾向にあり、他業種と比べても負債への依存度が強まっている。政府系金融機関による実質無利子・無担保融資が2021年末で終了予定であること、および新型コロナウイルスの新規感染者数が再び増加する可能性があることを踏まえると、現時点で資金調達を行えている企業についても今後収益が悪化する中で資金確保も困難になるという厳しい状況に直面する可能性があると思われる。完全な感染収束が見通せない中、新型コロナウイルス感染症の影響が依然として強く残る宿泊業、飲食サービス業の収益環境、財務状態を引き続き注視する必要があるだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
「資産形成と成長の好循環」のための金融・資本市場の方向性
社債市場の活性化と家計の資産構成見直しが重要
2026年05月29日
-
反対3名で日銀は金利据え置きを決定
政策委員の投票行動による政策変更のシグナル
2026年05月07日
-
インフレ懸念vs.景気下押し懸念
金融政策の舵取りは複雑化も、予防的利上げが必要
2026年04月21日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

