2012年10月30日
サマリー
◆バブル崩壊後、日本経済は成長が滞り、「失われた20年」と評されることも多い。その中でも、資本市場の停滞は目を覆うばかりである。資本市場の活性化の必要性については、幾度となく問題意識が提起されたにもかかわらず、いまだ抜本的な解決策は見つけ出せていない。
◆今回、大和総研金融調査部では、資本市場における「失われた20年」を振り返り、停滞要因の整理を試みた。本質的な問題点を洗い出し、今後、実効性のある活性化策を議論する際の土台とすることが目的である。
◆第3章では、資本市場停滞の原因を探る。まず1節においては、資本市場低迷のマクロ的背景について、資金需要者側である企業と、資金供給者側である家計の両側面から概観した。資金調達の場として機能していない最大の背景として、企業が資金余剰に陥っていて、資金調達を欲していないことが挙げられるが、この状況は日本だけのものではなくなりつつある。一方で、最大の資金供給者である家計がリスク回避的な姿勢を続けていることも概観している。
◆また、マクロ的に見て、資本市場とくに株式市場が経済実態を正しく反映しているかの検討を行った。産業構成を見る限りにおいて、新興市場のほうが、より近年の日本経済を表している可能性があり、投資家は、必ずしも正しくない“鏡”を見て様々な判断を下してしまっている可能性も否定できない。
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