2013年08月02日
サマリー
◆本レポートでは、金融安定化に向けたFSB(金融安定理事会)の取組みや役割と国際的な協調枠組みについて概観し、FSBに期待される今後の対応について簡潔に触れる。
◆FSBは、主要25ヵ国・地域の金融当局、国際機関、基準設定主体の代表者から構成される、国際的な金融安定の促進を目的とする組織である。事務局はスイス・バーゼルに所在するBIS(国際決済銀行)内に置かれている。
◆FSBは、国際的な金融規制・監督やその他の金融セクター政策の策定・実施促進を目的に、各国当局・基準設定主体の作業を国際レベルでコーディネートする役割を有する。また、国際機関との協働により、金融システムに影響を及ぼす脆弱性を特定し、対処する役割を担っている。
◆国際的な金融規制改革を巡っては、多くの分野において、個別の規制案の議論が大詰めを迎えつつあり、国・地域での法制化・実施の段階へと入ってきている。このような状況の中、国際合意事項の完全かつ整合的な実施や、規制強化による予期せぬ事態・影響の回避に向け、FSBが担うべき役割の重要性は今後高まっていくものと思われる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
欧州投資家保護規制強化とAM・WM業界への影響
~規制対応からビジネスモデルの変革へ~『大和総研調査季報』2025年秋季号(Vol.60)掲載
2025年10月24日
-
金利上昇下における預金基盤の重要性の高まり
~預金を制するものは金融業界を制す~『大和総研調査季報』2025年夏季号(Vol.59)掲載
2025年07月24日
-
地方銀行の越境再編
その土台にある地域経済圏の再構築
2025年07月11日
最新のレポート・コラム
-
中国:来年も消費拡大を最優先だが前途多難
さらに強化した積極的な財政政策・適度に緩和的な金融政策を継続
2025年12月12日
-
「責任ある積極財政」下で進む長期金利上昇・円安の背景と財政・金融政策への示唆
「低水準の政策金利見通し」「供給制約下での財政拡張」が円安促進
2025年12月11日
-
FOMC 3会合連続で0.25%の利下げを決定
2026年は合計0.25%ptの利下げ予想も、不確定要素は多い
2025年12月11日
-
大和のクリプトナビ No.5 2025年10月以降のビットコイン急落の背景
ピークから最大35%下落。相場を支えた主体の買い鈍化等が背景か
2025年12月10日
-
12月金融政策決定会合の注目点
2025年12月12日
よく読まれているリサーチレポート
-
日本経済見通し:2025年10月
高市・自維連立政権の下で経済成長は加速するか
2025年10月22日
-
非財務情報と企業価値の連関をいかに示すか
定量分析の事例調査で明らかになった課題と今後の期待
2025年11月20日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
第227回日本経済予測
高市新政権が掲げる「強い経済」、実現の鍵は?①実質賃金引き上げ、②給付付き税額控除の在り方、を検証
2025年11月21日
-
グラス・ルイスの議決権行使助言が大変化
標準的な助言基準を廃し、顧客ごとのカスタマイズを徹底
2025年10月31日
日本経済見通し:2025年10月
高市・自維連立政権の下で経済成長は加速するか
2025年10月22日
非財務情報と企業価値の連関をいかに示すか
定量分析の事例調査で明らかになった課題と今後の期待
2025年11月20日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
第227回日本経済予測
高市新政権が掲げる「強い経済」、実現の鍵は?①実質賃金引き上げ、②給付付き税額控除の在り方、を検証
2025年11月21日
グラス・ルイスの議決権行使助言が大変化
標準的な助言基準を廃し、顧客ごとのカスタマイズを徹底
2025年10月31日

