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男女雇用機会均等法

2013年01月07日

政策調査部 主任研究員 伊藤 正晴

正式名称は、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」。


雇用の分野での男女平等を具体化するための法律で、労働者や求職者が性別により差別されることがないこと、女性労働者の母性が尊重され充実した職業生活を営むことなどを理念としている。


1972年に施行された「勤労婦人福祉法」が、1985年に「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律」(通称「男女雇用機会均等法」)として改正され、1986年から施行された。その後、1997年の改正で正式名称が「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」となり、2006年にも大幅に改正された。


内容は、33条からなる5つの章で構成されており、「第一章 総則」では目的や理念、国や地方公共団体による啓発活動などについて定められている。


「第二章 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等」では、男女差別に関する禁止事項や事業主の講ずべき措置、事業主に対する国の援助など、男女平等を確保するための具体的な条項が定められている。


禁止事項は「性別を理由とする差別の禁止」、「性別以外の事由を要件とする措置」、「婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等」がある。「性別を理由とする差別の禁止」は、雇用管理全般における性別による差別の禁止で、労働者の募集・採用、配置・昇進・降格・教育訓練、福利厚生などで性別を理由に差別することが禁止されている。「性別以外の事由を要件とする措置」は、間接差別についての禁止である。これは、直接的な男女差別ではないが、要件を満たす男性と女性の比率などで実質的に性別を理由とする差別となるおそれのある措置を合理的理由なく講じることを禁止するもので、厚生労働省令で労働者の募集・採用で身長、体重や体力を要件とするなど具体的な3つのケースが挙げられている。「婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等」は、女性労働者が婚姻、妊娠、出産した場合に退職する旨をあらかじめ定めることや、婚姻を理由に女性労働者を解雇することなどを禁止している。


事業主の講ずべき措置としては、セクシュアルハラスメント対策や妊娠中・出産後の健康管理に関する措置(母性健康管理)が求められている。セクシュアルハラスメント対策の詳細については、厚生労働省の指針として、セクシュアルハラスメントに関する方針の明確化や労働者への周知・啓発、行為者に対する規程、相談窓口の設置や対応など、雇用管理上必要な対策を取るべきことが定められている。また、母性健康管理としては保健指導や健康診断を定期的に受診するための時間の確保や、医師等による指導事項を守ることができるよう必要な措置を講じることが求められている。


また、事業主に対する国の援助としては、男女労働者間の格差を解消するための自主的かつ積極的な取り組みに対して、国が相談その他の援助を行うことができることを定めている。


「第三章 紛争の解決」では、労働者から苦情の申し出があった場合には事業主は自主的な解決に努めることが定められている。また、事業主と労働者の間に紛争が生じた場合には労働局長による紛争解決への支援が受けられること、労働問題の専門家である調停委員による調停が受けられることが定められている。


「第四章 雑則」では、この法律に違反する事実の有無に関し、厚生労働大臣は事業主に対して報告を求めることができること、違反がある場合には助言、指導、勧告が行われることが定められている。また、勧告に従わない場合は、その旨を公表できるとしている。


そして、「第五章 罰則」では、事業主が厚生労働大臣の報告の求めに応じなかった場合や、虚偽の報告を行った場合の罰則を定めている。


[参考資料]

厚生労働省のWebページ「男女雇用機会均等法関係資料」に、男女雇用機会均等法に関する法令、関連指針、関連通達などの資料が掲載されている。


(2013年1月7日掲載)

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