2023年05月30日
サマリー
◆ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)が2023年5月4日に、今後2年間のアジェンダの優先度に関する意見募集(“Request for Information Consultation on Agenda Priorities”)を公表した。
◆「新たなテーマのリサーチ、新たな開示基準の開発」に関する特に優先度の高いプロジェクトとして、①生物多様性、生態系、生態系サービス、②人的資本、③人権、④報告における統合、を挙げている。意見募集の結果に応じて、これらのテーマのうちいずれか、もしくは複数に関するリサーチや基準開発の検討を進めていくことが予想される。
◆ISSBの基準は、わが国のサステナビリティ基準委員会(SSBJ)による日本版の基準策定を通じて、有価証券報告書でのサステナビリティ情報開示に適用されていくと考えられる。ISSBが生物多様性、生態系、生態系サービスや、人的資本、人権に関する基準を策定した場合には、わが国においても当該テーマに関する日本版の基準が作られ、有価証券報告書に適用されることが想定される。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
非財務情報と企業価値の連関をいかに示すか
定量分析の事例調査で明らかになった課題と今後の期待
2025年11月20日
-
米国の資産運用会社に対する反トラスト法訴訟の行方
争点となるパッシブ運用を通じた水平的株式保有の影響
2025年10月31日
-
生成AI時代の人的資本経営と働き方の未来
『大和総研調査季報』2025年秋季号(Vol.60)掲載
2025年10月24日


