2017年12月01日
サマリー
スチュワードシップ・コードは機関投資家行動の重要な要素として適正な議決権行使をあげる。2017年の日本版のスチュワードシップ・コード改訂により、機関投資家は投資先企業の個別議案ごとに賛否を開示することが求められるようになった。
この個別開示は、機関投資家が陥っているとされる利益相反の緩和・解消に資するものとして導入された。
米国では、ミューチュアル・ファンドを対象として議決権行使結果の詳細な開示規定が設けられている。英国では、開示内容は各機関投資家の判断に委ねられており、開示を全くしない機関投資家も相当数ある。
日本における個別開示の実施によって結果的には、上場企業においては、株主総会議案に対する反対票が増加するとともに、機関投資家向けに議案の賛否に関して助言を行う議決権行使助言業者の影響力を高めることになったと考えられる。上場企業側では、反対票を少なくする目的で、議決権行使助言業者への反論文や、議案の補足説明を行う場合があり、こうした取り組みは今後増加するかもしれない。

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