産業利用が進む大学等の研究施設

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2014年09月12日

  • 大澤 秀一

サマリー

◆産学連携の方法は、組織連携や共同研究など多様だが、大学等が保有する先端的な研究施設・設備を、事業者など外部の研究者等が、原則、有償で利用することを特に「共用」という。大学等はより直接的な社会貢献活動として共用に積極的に取り組んでおり、一方、事業者は人材確保や設備投資の面から一社単独では保有しにくい研究施設を共用して産業競争力の強化につなげたい思いで取り組んでいる。


◆共用に係る制度等である、「研究開発力強化法」、「共用促進法」、「科学技術イノベーション総合戦略」を概略し、共用されている施設・設備を保有する大学等の取組みの中から、文部科学省「先端研究基盤共用・プラットフォーム形成事業」を取り上げる。代表的な共用研究施設の一つである、横浜市立大学大学院 生命医科学研究科生命医科学専攻「NMR装置群」と高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所「放射光科学研究施設」で進む産業界への支援体制の現状を紹介する。

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