2008年下半期ガバナンス回顧(2) すかいらーくの創業家社長が退任

MBOは「両刃の剣」ともいうべき手法であること、再認識されるべきだろう。

RSS

2009年01月09日

  • 藤島 裕三

サマリー

◆2008年6月30日、外食大手のすかいらーくは代表取締役社長の異動を決定した。創業家の横川氏が退任すると共に、常務執行役員の谷氏が社長に昇格するものである。

◆同社はMBOを経て事業改革に着手したが、業績悪化に歯止めがかからなかった。今回の社長交代劇は、投資回収の遅れを懸念するファンド側の意向が働いた結果だろう。

◆多くのMBO事例においては、ファンドが株主構成のマジョリティを占めることになる。経営陣が考える「長期的視野での再建」が常に認められるとは限らないだろう。


2008年下半期ガバナンス回顧(1)  企業価値研が防衛策報告書を発表
~内外のコンセンサスを得つつあり、実務における影響力は確実に高まろう。~


2008年下半期ガバナンス回顧(2)  すかいらーくの創業家社長が退任
~MBOは「両刃の剣」ともいうべき手法であること、再認識されるべきだろう。~


2008年下半期ガバナンス回顧(3)  ワークスAPが防衛策議案を撤回
~同社議案の取り下げは、株主の眼が急速に厳しくなっている証左だろう。~


2008年下半期ガバナンス回顧(4)  日本電産が東洋電機製造に買収提案
~同社議案の取り下げは、株主の眼が急速に厳しくなっている証左だろう。~

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。