1. トップ
  2. レポート・コラム
  3. 金融資本市場分析
  4. 資産運用・投資主体
  5. ライフサイクルで紐解く、「貯蓄から資産形成へ」の推進策

ライフサイクルで紐解く、「貯蓄から資産形成へ」の推進策

『大和総研調査季報』 2021年新春号(Vol.41)掲載

坂口 純也

金融調査部 研究員 藤原 翼

サマリー

本稿では、家計によるリスク性資産の保有について、高齢層・中年層・若年層と年齢層の違いに着目してその要因を分析した。まず、それぞれの年齢層に特徴的な資産形成上の論点は、①長生きリスクに備える運用が求められつつも認知機能の低下に注意が必要な高齢層、②純金融資産がプラスに転じ、相続によって金融資産を継承する中年層、③資産形成意欲が高く、デジタル・フレンドリーな若年層——と整理できた。

日本証券業協会「証券投資に関する全国調査(個人調査)」の匿名個票データを用いて、リスク性資産の保有要因を分析すると、①高齢層は証券会社に対するイメージや地域、②若・中年層は金融教育や税制優遇措置が大きな要因となっていた。

これらの分析結果は、資産形成を促進するうえで年齢層別の特性を踏まえて施策を行う必要性を示唆している。具体的には、高齢層に対しては金融ジェロントロジーの知見を活かすことによる顧客本位の業務運営の徹底が求められよう。また、若・中年層に対しては、税制優遇措置のより一層の周知や、証券投資に関する知識の学習機会を官民で作り上げることが望まれる。

大和総研調査季報 2021年7月夏季号Vol.43

大和総研 リサーチ本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

大和総研調査季報(最新号はこちら)

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加