SDGsなき世界のために企業が果たせる役割

〈合理的愚者〉か、さもなくば協調的発展か

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サマリー

◆SDGsという概念が旧来の類似概念と一線を画すのは、持続可能性に関する取組自体の〈持続可能性〉を目指す点にこそある。社会課題の解決は、それを行う行為者自身も結果的に利益を得られなければ続かない。

◆企業は、自社の利潤獲得という本義に基づきながら、社会的課題の解決に関わることができるアクターである。だからこそ、SDGsの達成における企業の役割は大きく、その貢献が期待されている。

◆SDGsのゴールは、「SDGsなき世界」である。これを達成するために我々は、地球環境という〈有限性〉の条件下で、いかに発展できるかを考えていかねばならない。そのためには、アマルティア・センが「合理的な愚か者」と呼んだような、自己の利益のみを追求する合理主義を乗り越え、他者を配慮する合理主義——〈メタ合理主義〉——に移行しなければならない。

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