2015年05月20日
サマリー
◆高く広い視座・視野で企業と社会の双方の価値を追求するCSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)、特に地方振興を睨んだ観光産業分野における取組みは、日本企業にとって有力なイノベーションが生まれる有望なドメインの一つである。
◆旅行会社や地域金融機関などから、これまでの製品と市場を見直し、自社の提供サービスで社会の課題解決を図ったり、様々な事業者を束ねて観光産業を支える事業・地域横断的な基盤を形成し、地域に貢献しながら自らの競争力も高めようという取組みが生まれている。
◆これらの取組みは、これまでの日本企業に見られるような、CSRの延長線上と位置付けられるものを超え、これからの日本企業にとってのCSVを通じたイノベーションの一つの方向性を示唆するものとして興味深い。但し、今後もイノベーションを継続する等、こうした流れに力強さを増していくためには、外部の視点によるチェックに耐え得る組織的・制度的基盤の整備などが課題となろう。
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