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「まち」の地方創生 車社会の下で中心商店街を活性化するには

疑似モール化か、住宅街に転換し普段使い型で再生するか

2015年09月14日

金融調査部 主任研究員 鈴木 文彦

◆中心商店街を取り巻く環境変化で影響が最も大きいのは自家用車の普及による車社会化である。地方の中心商店街の衰退ぶりが目立つ一方、鉄道や徒歩が主要な交通手段である東京・神奈川、京阪神地区では商店街の賑わいを保つところが多い。


◆次いで、品揃えやサービス面における大型店含む新業態との競合がある。商店街という業態が時代に適応しなくなった業種から抜けてゆき、エリアとしての商店街が縮小してゆく。廃業にあわせて商店主は商店街を脱退、新たなテナントを入れても商店街組織に加わらないので組織としての商店街も弱体化する。元々営んでいた事業を廃業しビル賃貸業になると、利害関係が投資家になり商店街全体の利害と合わなくなってしまう点も課題。


◆解決策のひとつは、エリアとしての商店街が疑似的にショッピングモール化することである。商店街組織はショッピングモールの本部をモデルに、リーダーシップを強化のうえ、マーケティング戦略に基づいた主体的なテナントミックスを実施。成功ポイントはオーナーのマネジメント組織への組み込みである。もうひとつは、個性的な有力店が推進役となって商店街全体の再構築を図ることである。集客の中核店が新たな店を呼び寄せ、エリア発展の好循環を促す。


◆車社会化が既に成熟した地方都市などでは、往年の賑わいの復活を目指す方向性から転換し、商店街の住宅街化を促すという解決策もある。今後高齢者の増加も見込まれる中、利便性の高い、中層住宅を中心とした住宅街に誘導するのが合理的だ。地域住民が増えれば生鮮3品、日用品の品揃えが充実した普段使いの商業の再生が期待できる。

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