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オリンピック・レガシーの概念

21世紀のオリンピック開催の長期的効果を考える

川名 剛

サマリー

◆2020年の東京オリンピック開催が決まり、巷間その経済効果やビジネス機会を巡るさまざまな議論がなされているが、インフラも概ね整備され、経済成長も遂げたわが国の首都における二度目のオリンピックは、高度成長を加速した1964年のオリンピックと同じ発想では、意義のある成果を挙げることはできない。それは、21世紀になって二回目以上のオリンピックを開催した先進国に共通して見られる考え方となっている。


◆そこで、国際オリンピック委員会(IOC)は、100年を超えた近代オリンピックが開催都市と開催国に長期的・持続的な効果をもたらす「オリンピック・レガシー」という概念を提唱している。


◆「オリンピック・レガシー」では、長期的効果、ハードとソフトの両面、市民参加が鍵となっており、行政の行う公共投資だけでなく、市民や企業の主体的参加による独自の文化やサービス力を意識した活動が重要になる。


◆半世紀ぶりに日本で行われる世界的イベントが一時的な打ち上げ花火のように雲散霧消しないよう、オリンピック・レガシーの考え方を意識して、我が国の持続的成長のきっかけとなるよう真摯に向き合うことが求められる。

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