サマリー
◆大和総研では、全国336の金融法人(大手銀行、信託銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、生保・損保)及び1172の年金基金(厚生年金基金、企業年金基金、公的年金)を対象にオルタナティブ投資状況のアンケート調査を実施した。
◆本アンケートは2005年の開始以来7回目となる。実施期間は2011年7月11日~8月12日、金融法人の市場運用部門から117社、年金基金からは213基金の回答が寄せられた(回収率25.2%)。また、金融法人の経営企画部門を対象にバーゼルⅢ及び、震災復興支援に関するアンケート調査を合わせて実施している(有効回答数:50社)。
◆アンケートは全部で61項目にわたり、以下の分類で集計している。
(1)オルタナティブ投資・有価証券運用の方向性について
(2)バーゼルⅢの実態調査について(ベイルイン資本の投資についても含む)
(3)東日本大震災復興ファンドについて
(4)アジア・エマージング投資について
(5)リアルアセット投資(不動産を除く)状況について
(6)ヘッジファンド投資状況について
(7)不動産投資状況について
(8)プライベートエクイティ投資状況について
(9)クレジット・ストラクチャ—ド投資(証券化商品等)状況について
◆年金基金では、欧州債務危機等に伴い、先進国の低金利政策が継続された状況から、REIT、インフラファンド等の高インカムゲイン商品への傾斜が昨年度に引き続き確認された。
◆金融法人では、バーゼルⅢでのダブルギアリング(持ち合い)ルールの変更を懸念して、劣後債、優先出資証券(メザニン)等への投資が手控えられた様子が示された。一方、前年度まで大幅に投資比率が低下していたヘッジファンドは小幅な減少に留まり、サブプライム問題以降、長年減少し続けたヘッジファンド投資にようやく底打ちする傾向が見られた。
◆低迷する国内株式市場への失望により、国内株式への追加投資(リバランス)を停止し、新興国株式へのシフトを促す動きや、日本国債への更なる傾斜する傾向も見られた。その一方で、市場リスク(株式、債券、為替)からポートフォリオを分散する需要も高く、リーマン・ショック以降、再びオルタナティブ投資拡大の招来が示唆される結果となった。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
地域で影響を増す外国人の社会増減
コロナ禍後の地域の人口動態
2025年07月24日
-
生成AI利活用に関する技術・サービスの動向
基盤モデルなどの最新動向、および全体像・自社事例を解説
2024年07月01日
-
コロナ禍を踏まえた人口動向
出生動向と若年女性人口の移動から見た地方圏人口の今後
2024年03月28日
関連のサービス
最新のレポート・コラム
-
1-3月期ユーロ圏GDP 市場予想に反して減速
かろうじてプラス成長も、原油高の悪影響本格化の前から成長停滞
2026年05月01日
-
米GDP 前期比年率+2.0%と加速
2026年1-3月期米GDP:AI関連投資がけん引
2026年05月01日
-
令和8年金商法等改正法案 スタートアップ企業への資金供給の促進に関する改正案
有価証券届出書の提出免除基準の引き上げや特定投資家私募の対象拡大
2026年04月30日
-
令和8年金商法等改正法案 サステナビリティ情報の開示・保証に関する改正案
セーフハーバー・ルールや第三者保証に関する規定を整備
2026年04月30日
-
内部留保課税は資本市場にとって「善」か「悪」か
2026年05月01日
よく読まれているコンサルティングレポート
-
アクティビスト投資家の近時動向(2026年4月)
「変質」しつつあるアクティビスト投資家。「対話」から「交渉」に。
2026年04月09日
-
非財務情報は企業価値に寄与するか
非財務情報(人的資本・ガバナンス)を用いた企業価値への影響に係る定量的検証
2026年04月03日
-
コングロマリット・ディスカウントの再考察
~日本企業の定量分析から読み解く、人的資本経営と企業価値の新関係~
2026年03月25日
-
直近のMBOによる株式非公開化トレンド
事例比較による公正性担保措置の実務ポイント
2026年01月27日
-
グローバル基準での資本効率格付け
株主・エクイティ投資家目線でみた新指標での評価
2026年03月31日
アクティビスト投資家の近時動向(2026年4月)
「変質」しつつあるアクティビスト投資家。「対話」から「交渉」に。
2026年04月09日
非財務情報は企業価値に寄与するか
非財務情報(人的資本・ガバナンス)を用いた企業価値への影響に係る定量的検証
2026年04月03日
コングロマリット・ディスカウントの再考察
~日本企業の定量分析から読み解く、人的資本経営と企業価値の新関係~
2026年03月25日
直近のMBOによる株式非公開化トレンド
事例比較による公正性担保措置の実務ポイント
2026年01月27日
グローバル基準での資本効率格付け
株主・エクイティ投資家目線でみた新指標での評価
2026年03月31日

