企業価値担保権付き融資の引当等の考え方

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サマリー

◆金融庁は、企業価値担保権付き融資の評価や引当の方法についての考え方を示した「企業価値担保権付き融資の評価や引当の方法等に係る基本的な考え方について(事業性融資推進プロジェクトチーム 検討ペーパー)」(2025年7月2日)を公表した。

◆企業価値担保権付き融資の引当の方法として、①融資債権毎に事業収益からの返済可能性を直截に評価する考え方、②従来の「見做し債務者区分」類似の考え方、③従来からの日本の貸倒引当金の見積もり方法をベースとした考え方、の3つが例示されている。なお、必ず例示された方法を用いなければならないわけではない。

◆公表された検討ペーパーの内容は、旧金融検査マニュアルのように統一的あるいは画一的な指針を示すものではない。あくまで具体的な引当の方法については、各金融機関が借り手の状況を的確に把握した上で、検討することが重要である。

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