2018年08月29日
サマリー
◆2018年7月31日、米国の通貨監督庁(OCC)は、新たに、フィンテック企業による特別目的国法銀行免許(SPNB免許)申請の受入を開始することを表明した。
◆フィンテック企業がSPNB免許を取得すれば、米国全土において貸付業務と小切手支払に関わる業務の両方またはいずれかを行うことができるようになるが、預金業務はその対象とされていない。
◆本稿執筆時点で申請したフィンテック企業はない模様であるが、個人や中小企業に融資を行うマーケットプレイス・レンダー(marketplace lender)や送金業者(payment companies)などのフィンテック企業が、SPNB免許の申請に関心を持つ可能性があるとされている。
◆ただし、OCCによるフィンテック企業に対するSPNB免許の付与については、ニューヨーク州の金融当局など州当局から強い反対を受けており、訴訟問題に発展する可能性がある。場合によって、免許自体が無効となる可能性もあり、フィンテック企業はSPNB免許の申請を躊躇することも考えられる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
米金融政策を占うジャクソンホール会議の注目点は?
市場が期待するほどの大幅な利下げの示唆は期待しにくい
2024年08月16日
-
ハリス氏はトランプ氏に勝てるのか?そして、米国経済の行方は?
トランプ氏の優勢は継続、トランプ・リスクの発現は議会選挙とトランプ氏の匙加減次第
2024年08月02日
-
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
-
「国債買入減額」と「追加利上げ」が長期金利と経済活動に与える影響は限定的か
2024年7月金融政策決定会合で日銀は金融緩和の縮小姿勢を明確化
2024年07月31日
-
「適温」なドル円相場は130円台?
ただし10円の円高で実質GDPは0.2%悪化
2024年08月14日
米金融政策を占うジャクソンホール会議の注目点は?
市場が期待するほどの大幅な利下げの示唆は期待しにくい
2024年08月16日
ハリス氏はトランプ氏に勝てるのか?そして、米国経済の行方は?
トランプ氏の優勢は継続、トランプ・リスクの発現は議会選挙とトランプ氏の匙加減次第
2024年08月02日
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
「国債買入減額」と「追加利上げ」が長期金利と経済活動に与える影響は限定的か
2024年7月金融政策決定会合で日銀は金融緩和の縮小姿勢を明確化
2024年07月31日
「適温」なドル円相場は130円台?
ただし10円の円高で実質GDPは0.2%悪化
2024年08月14日