IASBとFASB、金融商品会計は別々に決定へ

FASBが、評価基準の見直し案を撤回

RSS

2014年03月25日

  • 吉井 一洋

サマリー

◆IASB(国際会計基準審議会)と米国のFASB(財務会計基準審議会)は、G20の要請もあり、金融商品の会計基準の一本化を目指してきた。しかし、これまでのところ減損やヘッジ会計などでは、基準の内容の一本化はかなり困難な状況となっていた。


◆さらに、2013年12月から2014年2月にかけて、FASBは、金融資産のうち債券・貸付金等の評価方法についても、IASBとは異なる評価方法を採用することを暫定的に決定した。(株式については、時価の変動をすべて損益計上することとしており、その他の包括利益への計上を認めるIASBの案とは、既にかい離があった)


◆この結果、IASBと米国のFASBとの金融商品会計の一本化の可能性はほぼなくなり、IASBとFASBは、別々に、金融商品の分類と測定(評価)や減損に関する新会計基準を公表する予定である。

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。