サマリー
◆IASB(国際会計基準審議会)と米国のFASB(財務会計基準審議会)は、共同で金融商品会計基準の見直しに取り組んできた。
◆金融資産の減損については、2009年11月にIASBが公開草案を公表したが、その後、IASBとFASBが共同で検討する中で、紆余曲折があり、現在は、3バケットアプローチという方法を検討している。
◆3バケットアプローチでは、当初は通常の金融資産としてバケット1に分類し、信用の質の悪化が生じた場合に、グループ単位で評価するバケット2、個別の金融資産ごとに評価するバケット3に分類し直す。バケット1では、今後12ヵ月に生じる損失事象に基づく将来の損失、バケット2、バケット3では全予想損失を計上する。
◆IASBとFASBは上記のアプローチを採用する方向で検討してきた。現在公表されている予定では、IASBとFASBは2012年第4Q(四半期)に新しい案を公表する予定である。しかし、2012年8月1日に、FASBは、バケット1とバケット2・3とを区分せず、全ての信用リスクを反映して減損処理をする代替案の検討をスタッフに指示した。FASBはその進捗状況を今秋の早い時期にIASBと共有することをコミットしている。
◆金融資産の減損については、2009年11月にIASBが公開草案を公表したが、その後、IASBとFASBが共同で検討する中で、紆余曲折があり、現在は、3バケットアプローチという方法を検討している。
◆3バケットアプローチでは、当初は通常の金融資産としてバケット1に分類し、信用の質の悪化が生じた場合に、グループ単位で評価するバケット2、個別の金融資産ごとに評価するバケット3に分類し直す。バケット1では、今後12ヵ月に生じる損失事象に基づく将来の損失、バケット2、バケット3では全予想損失を計上する。
◆IASBとFASBは上記のアプローチを採用する方向で検討してきた。現在公表されている予定では、IASBとFASBは2012年第4Q(四半期)に新しい案を公表する予定である。しかし、2012年8月1日に、FASBは、バケット1とバケット2・3とを区分せず、全ての信用リスクを反映して減損処理をする代替案の検討をスタッフに指示した。FASBはその進捗状況を今秋の早い時期にIASBと共有することをコミットしている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2022年以降の制度改正予定(企業会計編)
2022年02月09日
-
投資信託の時価算定の取扱いが明らかに
「時価の算定に関する会計基準の適用指針」の改正
2021年09月15日
-
2021年以降の制度改正予定(企業会計編)
2021年02月10日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本経済見通し:2025年4月
足元の「トランプ関税」の動きを踏まえ、実質GDP見通しなどを改訂
2025年04月23日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
-
「反DEI」にいかに立ち向かうか
米国における「DEIバックラッシュ」の展開と日本企業への示唆
2025年05月13日
-
中国:関税115%引き下げ、後は厳しい交渉へ
追加関税による実質GDP押し下げ幅は2.91%→1.10%に縮小
2025年05月13日
日本経済見通し:2025年4月
足元の「トランプ関税」の動きを踏まえ、実質GDP見通しなどを改訂
2025年04月23日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
「反DEI」にいかに立ち向かうか
米国における「DEIバックラッシュ」の展開と日本企業への示唆
2025年05月13日
中国:関税115%引き下げ、後は厳しい交渉へ
追加関税による実質GDP押し下げ幅は2.91%→1.10%に縮小
2025年05月13日