サマリー
◆日本のインフレ率が2%を超えた2008年には、原材料高などによりコアCPIの伸び率が最大で1.2%pt程度押し上げられたと推計される。当時は同年9月のリーマン・ショックに端を発した世界的金融危機を受けて需要が急減し、2%超のインフレは長続きしなかった。他方、足元の2022年1-3月期の原材料高によるコアCPIの伸び率の押し上げ幅は1.5%pt程度とみられ、今後もその押し上げは続く見込みだ。コストプッシュ型のインフレである点は2008年と共通するが、今回は原材料高が長期化する可能性があり、持続性という点が大きく異なるだろう。
◆賃金上昇率が低い日本では、欧米のような高インフレが発生する可能性は低い。コアCPI上昇率は前年比+2%超をピークに、2023年度後半には同+1%を割り込むとみている。だが、家計の購入頻度が高い食品などの品目の価格上昇率はかなり高い水準にある。家計が実感するインフレ率はコアCPIの伸び率を大幅に上回るとみられる状況が続くため、消費マインドが悪化する可能性には注意が必要だ。
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