2020年11月機械受注

船電除く民需は市場予想に反し2ヶ月連続で増加、回復基調が強まる

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2021年01月14日

  • 経済調査部 エコノミスト 小林 若葉

サマリー

◆2020年11月の機械受注(船電除く民需)は前月比+1.5%と、減少を予想していたコンセンサス(同▲6.5%)に反し、2ヶ月連続で増加した。二桁の伸び率を記録した前月に続いて増加しており、回復基調が強まっている。

◆製造業は前月比▲2.4%と3ヶ月ぶりに減少した。非鉄金属やその他製造業などからの受注額が減少した。これらは前月の増加に対する反動減が表れたものとみられる。非製造業(船電除く)は同+5.6%と3ヶ月連続で増加した。通信業や建設業などからの受注増加が寄与した。外需は同+5.9%と2ヶ月連続で増加した。民需(船電除く)に対して外需の増加ペースは速く、2019年3月以来の水準を回復した。

◆先行きの民需(船電除く)は、財消費や輸出の回復、それに伴う設備稼働率の上昇を受けて、増加基調が続くだろう。Go To トラベル事業の一時停止や一部地域への緊急事態宣言の再発出を受け、非製造業の一部の業種では先行き不透明感が強まり、2021年1月以降の設備投資の実施が先送りされる可能性がある。一方、財消費への影響はさほど大きくないとみられることから、卸売業・小売業を含む非製造業や製造業からの受注は回復傾向が続くだろう。

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