2020年7月機械受注

製造業、非製造業ともに増加し、民需は底打ちの兆しが見られる

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2020年09月10日

  • 経済調査部 エコノミスト 小林 若葉

サマリー

◆2020年7月の機械受注(船電除く民需)は前月比+6.3%と、コンセンサス(同+2.0%)を上回った。製造業、非製造業ともに増加しており、底打ちの兆しが見られる。

◆製造業は前月比+5.0%と2ヶ月連続で増加した。その他製造業(プラスチック製品、ゴム製品製造業などを含む)や造船業など幅広い業種からの受注が増加した。非製造業(船電除く)は同+3.4%と2ヶ月ぶりに増加した。金融業・保険業や建設業、運輸業・郵便業などからの受注が増加に寄与した。

◆外需は前月比+13.8%と5ヶ月ぶりに増加した。自動車などの生産が堅調な中国からの受注がけん引したとみられる。

◆先行きの民需(船電除く)は、しばらくは弱い動きが続くものの、生産・営業稼働率の上昇を受けて年度後半には緩やかな増加に転じると見込まれる。ただし、企業業績の悪化や先行き不透明感の増大により、企業は能力増強投資や不急の維持更新投資などの計画を先送りするとみられ、本格的な回復には相当な時間がかかろう。

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