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2018年4-6月期GDP一次速報

前期比+0.5%と大幅プラス転換。ただし上半期成長率は+0.1%にとどまる

2018年08月10日

経済調査部 エコノミスト 小林 俊介

サマリー

◆2018年4-6月期の実質GDP成長率は前期比年率+1.9%(前期比+0.5%)と2四半期ぶりのプラス成長に転換した。市場コンセンサス(前期比年率+1.3%、前期比+0.3%)からも大きく上振れしている。日本独自の要因である「季節調整の際に閏年調整を行っていない」事情から、1-3月期は弱く、4-6月期は強く数値が出た可能性も否定できないが、そうした事情を差し引いても今回の結果はサプライズを伴う強さであったと言えよう。もっとも、上半期(1-6月期)を昨年下半期(7-12月期)と比較すると+0.1%成長にとどまっており、日本経済は踊り場局面にあるという弊社従来の判断に変化はない。

◆4-6月期の高い成長率にとりわけ貢献したのが内需である。民間最終消費支出は前期比+0.7%(1-3月期は同▲0.2%、1-6月期の対7-12月期成長率は+0.3%)、民間企業設備は前期比+1.3%(1-3月期は同+0.5%、1-6月期の対7-12月期成長率は+1.5%)となった。他方で外需の寄与度は2017年10-12月期以降3四半期に亘ってほぼゼロ近傍の動きが続いている。外需の寄与が剥落し、相対的に底堅い内需が緩やかな成長を支えているという構図が日本経済の現状の姿である。

◆日本経済は、2017年度に揃っていた好材料が剥落する格好で、踊り場局面に位置している。もっとも、潜在成長率を大幅に下回る成長率が続くとか、景気後退に突入するといった懸念は少ない。雇用者報酬は上向きのトレンドにあり、生鮮食品価格高騰による消費抑制効果も一巡している。主要輸出先における天候不順の影響も一巡し、米国における減税効果も顕在化している。通商摩擦問題の激化や原油価格高騰の負の効果、2019年10月に予定されている消費増税の影響には細心の注意が必要であるが、当面は潜在成長率前後の緩やかな成長が続くだろう。

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