2017年6月消費統計

個人消費は緩やかに拡大

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2017年07月28日

  • 経済調査部 研究員 廣野 洋太
  • 小林 俊介

サマリー

◆2017年6月の個人消費は堅調な結果であったと評価している。需要側統計では、実質消費支出の前月比プラスが継続した。さらに供給側統計においても、名目小売販売額が前月比プラスとなっており、3ヶ月移動平均で均してみれば2016年夏ごろからの拡大傾向は継続している。需要側と供給側の両方の統計で明るい内容であった。


◆需要側統計の家計調査によると、実質消費支出は季節調整済み前月比+1.5%と3ヶ月連続で増加した。増加した費目は、「教養娯楽」(前月比+2.8%)、「光熱・水道」(同+0.8%)、「住居」(同+23.8%)、「保健医療」(同+2.3%)、「教育」(同+9.7%)、「その他の消費支出」(同+2.0%)の6費目であった。一方、前月から減少したのは「食料」(同▲0.9%)「交通・通信」(同▲6.3%)、「家具・家事用品」(同▲9.6%)、「被服及び履物」(同▲11.1%)の4費目であった。


◆供給側統計の商業動態統計を見ると、名目小売販売額は季節調整済み前月比+0.2%と2ヶ月ぶりに増加した。内訳を見ると、「自動車小売業」(前月比+1.2%)、「織物・衣服・身の回り品小売業」(同+1.5%)が増加した。一方、前月から減少したのは「飲食料品小売業」(同▲0.6%)、「その他小売業」(同▲0.5%)、「燃料小売業」(同▲1.5%)、「機械器具小売業」(同▲4.3%)が前月から減少した。

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