サマリー
◆10月3日に公表予定の2016年9月日銀短観において、大企業製造業の業況判断DI(最近)は6%pt(前回調査からの変化幅:0pt)、大企業非製造業の業況判断DI(最近)は17%pt(同:▲2pt)と予想する。
◆製造業は、英国のEU離脱決定後に円高が進行したことがマイナスに作用する一方、グローバル金融市場が落ち着きを取り戻す中で、自動車や電子部品の輸出が底入れしていることなどが下支えした格好だ。非製造業に関しては、内需の不振が引き続き下押し要因となったことに加え、円高に伴うインバウンド消費の減速が関連業種に対してマイナスに作用したとみている。
◆2016年度の設備投資計画(全規模全産業)は前年比+2.5%と、前回(同+0.4%)から上方修正されると予想する。9月日銀短観の設備投資計画には、中小企業を中心に上方修正されるという「統計上のクセ」がある。今回は、昨年末以降の円高進行が輸出関連製造業にマイナスの影響を及ぼす一方、非製造業の企業業績の底堅さや人手不足感、さらには英国のEU離脱問題に伴う混乱が落ち着きを取り戻していることなどから、例年の修正パターン並みの上方修正になると想定した。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年8月貿易統計
トランプ関税や半導体需要減の影響継続で輸出金額は4カ月連続減少
2025年09月17日
-
トランプ関税でインバウンドに黄色信号
中国人旅行客の伸びしろは大きいものの、他国の状況は厳しい
2025年09月16日
-
経済指標の要点(8/19~9/12発表統計分)
2025年09月12日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
-
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
-
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日