2012年04月02日
サマリー
◆3月30日、民自公の3党の議員立法により「郵政民営化法等の一部を改正する等の法律案」(いわゆる「郵政民営化法改正案」。以下、改正案)が国会に提出された。同法案は、3月22日、自公両党の政務調査会長の合意に基づくものであり、民主党もこれを受諾したことにより策定された。改正案の主なポイントは、日本郵政グループを現行の5社体制から4社体制にすることである。また、最大のテーマであるゆうちょ銀行とかんぽ生命保険(以下、金融2社)の株式の売却については、全株式の売却期限なしの努力規定に緩和されることとなっている。
◆改正案の国会提出に先立ち、2012年3月7日に郵政民営化委員会(以下、委員会)が「郵政民営化の進捗状況についての総合的な見直しに関する郵政民営化委員会の意見の報告」(以下、意見書)を公表した。委員会は、郵政民営化法に基づく機関であり、同法第19条1項1号により郵政民営化の進捗状況について総合的な見直しに基づき本部長(内閣総理大臣)に意見を述べる役割を有している。委員会の取りまとめた意見書は、現状の郵政事業の在り方について厳しい評価を下している。また、同意見書と改正案との間には大きな考え方の隔たりあることが窺える。
◆今回の意見書を取りまとめた現任の郵政民営化委員は、今年3月で任期満了となるが、当該委員が再任されるのかどうかは現在のところ未定である。改正案は今国会会期中に成立するとみられている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
-
中国:デジタル人民元のクロスボーダー決済基盤「CBETS(数幣達)」とは
ブロックチェーン上で進む「米ドル依存脱却」への布石 第2弾
2026年09月30日
-
中国:デジタル人民元の国際化を後押しするmBridgeプロジェクトとは
ブロックチェーン上で進む「米ドル依存脱却」への布石
2026年09月04日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日

