未利用エネルギーとは、工場などからの排熱エネルギー、下水や河川などの温度差エネルギー、廃棄物エネルギーなど、これまであまり利用されていなかったエネルギーの総称である(図表1)。例えば、清掃工場のごみ焼却の際に出る排熱を使って蒸気・温水・冷水などを作ることができる。これらを使うことで空調や給湯などのエネルギー消費を減らすことができるため、省エネルギー(省エネ)に分類される。
図表1 主な未利用エネルギー

(出所)資源エネルギー庁 「未利用エネルギーの面的活用」を基に大和総研作成
排熱を出す施設自身の省エネに利用するほか、地域の地区・街区というような範囲に蒸気・温水・冷水という形で熱供給することもある。これを「面的利用」といい、個別のビルで設備を持つよりも、より省エネになるというメリットがある。図表2にあるように、オフィスビルや商業施設などでは、熱源(冷凍機、冷却水ポンプなど)、熱搬送(冷温水2次ポンプ、空調機など)、給湯・調理(ボイラなど)など、熱エネルギーを利用する割合が少なくないため、未利用エネルギーによる熱供給は「省エネ」として有効な手段となる。

(注2)オフィスビルにはない
(注3)82,000㎡
(注4)58,000㎡
(出所)一般社団法人 省エネルギーセンター 「ビルの省エネルギー」を基に大和総研作成
地下水や地中と地上の温度差を利用する方法もある。地下水や地中の温度は、季節や昼夜にかかわらず1年を通して安定している。このことから、地上に比べると夏は涼しく、冬は暖かいという温度差が生まれる。この温度差を「熱交換器」や「ヒートポンプ」という仕組みを使って、冷房や暖房に利用する(図表3)。冷暖房にかかるエネルギー消費を減らすことができるため、省エネと位置付けられる。

(出所)大和総研作成
(2013年7月11日掲載)
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日

