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銀行を中心に、株式持ち合いの解消が進展

~株式持ち合い構造の推計:2010年版~『大和総研調査季報』 2011年新春号(Vol.1)掲載

政策調査部 主任研究員 伊藤 正晴

サマリー

1991年度から09年度の各年度において、銀行を含む上場企業全体を対象に保有株を分析したところ、直近の09年度は銀行との持ち合いを行っている企業の割合が減ったことが分かった。また、持ち合い株を保有していない企業数も増加し続けている。

また、上場企業が保有する持ち合い株の比率(対市場全体)は、金額ベースで 08年度の8.2%から09年度は6.5%へと低下、株数ベースでも同様に6.9%から4.9%へと低下している。05年度ごろから事業会社を中心に持ち合いの強化が見られたが、09年度は持ち合い解消が大きく進展したようである。

これを業態別に見ると、銀行、事業会社ともに持ち合い比率が低下しているが、銀行と事業会社間での持ち合い比率の低下の方が大きい。銀行を中心に持ち合い解消が進展したことがうかがえる。

持ち合い解消の要因としては、09年度の株式市場の大幅上昇が挙げられるが、有価証券報告書における「株式の保有状況」の開示義務と、IFRS(国際会計基準)の導入議論の影響も考えられる。

今後は、これまでにも増して株式持ち合いに関する株主や投資家の目は厳しくなる可能性が高く、持ち合いの維持や強化には、これまで以上に説明責任が求められよう。

大和総研調査季報 2018年7月夏季号Vol.31

大和総研 調査本部が、その長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、経済、金融資本市場及びそれらを取り巻く制度を含め、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。

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