2018年10月31日
サマリー
世界最大規模を誇る中国の電子商取引市場(以下、EC市場)は、日本企業にとって大変魅力的な市場だが競争も激しい。中国国内サイト上位2者で全体の8割のシェアを持つという状況で、後発で新たなサイトを立ち上げても市場開拓は容易でない(図表)。中国で知名度があまりない日本企業が日本製品を自社ネットで直接、販売するのはなおさらだ。もちろん、ネットショッピングモール経由であっても、各サイト内では出店者が乱立していて、自社の製品を検索で見つけ出してもらうには、多大なコストあるいは相当な工夫が要求される。こうした中国EC市場に売り込みをかける攻略法のひとつとして、近年注目されているのがインフルエンサー(英:influencer インターネット上で、他者や一般社会に大きな影響力を与える人で、購買意思決定に影響を与える人)を活用した「インフルエンサー・マーケティング」である。インフルエンサー自体は一昔前から注目されてきたが、日本企業による中国向け越境EC市場で文字通り影響力を持ち始めたのは、ここ数年のことである。
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